近畿中国四国農業研究センター  営農・環境研究領域 aginfo.jp web site
高橋 英博 (TAKAHASHI Hidehiro)
【 研究内容 】

中山間地域における農業関連情報のGISによる統合・データベース化
GISを活用した地域農業の支援システムの開発 など

【 主な研究課題 】

生産現場における簡易データ収集・統合管理システムの開発
  (2011~2015年度、大課題推進費)

 生産法人等の営農組織では、圃場・作業等に関わる多くの情報が日々発生しており、それらの情報を簡易に収集し、適切に管理 して営農に活用することが重要となっている。そのため、自治体やJA等で導入が進み、農用地の利用調整や作業受委託の管理、 作付計画・転作計画の支援等に利用されている圃場地図をベースとする農業情報の管理支援システムを、生産法人や個別農家が簡 易に導入して利用できるようにするために、作業計画・管理支援システム(PMS)をこれまでに開発してきた。
 このような生産現場を支援するシステムをより広く普及させるために、営農形態による多様な利用場面でデータ収集の労力を軽 減する情報技術の開発や入力・蓄積されたデータを有効に利活用できるシステムの開発が求められている。
 そこで、各種の携帯情報端末を用いて、生産現場の実態に応じて柔軟に選択導入可能な汎用農業記録作成システムを開発する。 さらに、農業情報のデータ表現形式の標準化を行い、圃場地図上で他のデータと統合・可視化して生産管理に活かす技術・情報シ ステムを開発する。

水質負荷指標とLCAの統合化による環境影響評価
  (2011~2013年度、実用技術開発事業)

 地域資源活用型農地管理技術について、温室効果ガス発生量に関するLCAを行うとともに、 水質保全効果については、水質負荷量推定モデルで算出する水質負荷指標を利用することで、 温室効果ガスとの評価基準を統一する。
 この評価手法を、様々な技術に対して適用することで、水質環境への影響と温暖化への影響を数値化し、 技術を利用する生産者等にも地域資源活用型農地管理技術の導入効果が、わかりやすいメニ ューを開発する。

事業課題名
「地球温暖化の抑制と水質保全に資する地域資源活用型農地管理技術の実証と導入促進」

 温室効果ガス排出抑制・地域の有機資源活用・生産費低減・水質保全に貢献する地 域資源活用型農地管理技術を実証し、技術をLCAで貨幣価値評価する手法と、導入時の 水質を予測するモデルを開発し、普及に資する技術メニューを提示する。

中山間地における農地管理支援システムの開発
  (2006~2010年度、基盤研究費)

 自治体、生産組織等で農用地の利用調整や作業受委託の管理、作付計画・転作計画の支援等への利用が進みつつあるGISの データを基にして、地理的な要因や圃場固有の条件を考慮したシミュレーション等により、作業計画の作成等の支援機能を強化す るシステム群を開発する。

備讃地域陸域からの負荷量推定技術
  (2007~2009年度、実用技術開発事業(農林水産研究高度化事業))

 備讃瀬戸沿岸域における環境負荷推定の基礎となる栄養塩長期データベースや農林業センサスの土地利用情報等を単位流域で整 理した流域GISシステムを構築するとともに、河川を通じて海に至る負荷量と地下水により海に至る負荷量の推定を行い、備讃 瀬戸沿岸域からの窒素、リン負荷を、流域ごとにマッピングする。
 また、備讃瀬戸沿岸部の窒素、リンの負荷量と負荷位置を流況再現モデルに提供しつつ、得られた備讃瀬戸の負荷分布の傾向と 実態の適合性の検討によって推定精度の向上を図り、陸域からの負荷量を明らかにする。

事業課題名
「備讃地域陸海域の水・栄養塩動態解明と農業への再利用技術の開発」

 水資源に乏しく閉鎖性海域を有する備讃地域を対象として、「陸域~海域までの水・栄養塩の動態解明」を行い、栄養塩濃度や 比率からみて水産業被害を生じる可能性の高い海域を特定し、その海域の栄養塩負荷に深く関わる流域において、農業側の栄養塩 制御方策を検討し、その一つとして、富栄養化した地下水を灌水して栄養塩を作物に吸収させることにより海域への栄養塩負荷を 軽減する「水・栄養塩の農業への再利用技術」を開発する。

瀬戸内海流域の農業活動と不均一性評価のためのGISデータの構築
  (2006~2008年度、科学研究費基盤A)

 芦田川流域を主対象として、土地利用情報等の人為的な不均一性の高い情報について、農林業センサス、国土数値情報等、公的 機関が公開している既存のデータを集約して、GISデータを構築するとともに、これらのデータを活用して流域または小流域を 対象とした環境負荷評価のための指標を求める。

科研費課題名
「瀬戸内海流域から海洋への陸域地下起源物質の不均一・非定常な流出機構の定量的評価」

 閉鎖性海域への陸域地下起源物質の不均一・非定常な流出機構を定量的に評価し、海洋への影響評価を行うことを目的とする。 特に、瀬戸内海において問題視されてきた陸域起源物質のうち、代表的な成分であるにも関わらず、これまで十分な議論のないリ ン(P), シリコン(Si), 微量金属(Mnなど)を対象とする。

分散圃場春作業計画支援システムの改良と実証
  (2004~2006年度、農林水産研究高度化事業)

 2002年に米政策改革大綱が決定され、集落型経営体の育成や担い手への土地集積等が推進されるようになっている。しか し、経営体の規模が拡大するほど、広域に分散した多数の圃場を抱えるといった問題も出てくる。
 そこで、分散した圃場の作業を効率的に行えるように作業計画や作業管理を支援するシステムを開発する。

「分散圃場作業計画最適化支援システム」の機能は,現在「作業計画・管理支援システム(PMS)」に組み込まれています。

これらのシステムで必要となる地図情報やGISデータの作成方法等の参考情報を下記ページにまとめています。

分散協調型農業技術体系データベースを用いた生産計画支援システムの開発
  -農業技術体系データベースと連動する適作判定支援システムの開発-
   (2004~2005年度、「協調システム」プロジェクト)

 キャベツ・ダイコン等の21品目316品種の露地野菜について、行政的に収集されている膨大な産地の事例データを元に気象 環境条件から栽培適期を判定できる導入適品種判定プログラムをベースとして、ブラウザによる簡易な操作で、任意の地点におけ る適作型や適品種選定のための情報を提示する露地野菜適作判定支援システムを構築し、2004年4月より公開テストを実施し ている。
 この露地野菜適作判定支援システムを農業技術体系データベース、生産計画支援システムと連携させ、対象地における導入予定 作物等の適作型・適品種の判定情報を生産計画支援システムから利用できるようにすることで、新規就農者や新規作物導入の際の 計画作成の支援を図る。また、公開テストを通じて得られた意見を参考にしながら露地野菜適作判定支援システムの機能拡充を図 る。

 GPSとGISの融合による現地圃場確認システムの開発
  (2002~2004年度、農林水産研究高度化事業)

 生産調整の現地確認作業は、6月末から7月上旬の降雨や高温など気象条件の厳しい時期に、生産調整の台帳を所持し、多数の 圃場を歩いて回ることから、多大な労力を要している。また、圃場照合が難しく、地域の地理に詳しい人に案内を依頼することも 多い。
そこで、現場で簡易に入力ができ、誰でも圃場照合が容易に行えるGPSとGISを統合した携帯情報端末実装の現地圃場確認シ ステムを開発し、確認作業の効率化・省力化を図る。

高度化事業課題名
「リモートセンシング技術を活用する水稲生産調整現地確認簡略化法の開発」

 水稲の生産調整に関わる現地確認作業や作況に関わる生育調査等には多大の労力と費用を要しており、その効率化が強く求めら れている。また、現地の人を多数動員する調査法は、昨今の社会情勢の中で困難性が増し、新たな対応に迫られている。そこで航 空機リモセンやモバイルGISを用いた新たな水稲生産調整現地確認システムを開発する。

【 関連学会 】

【 システム農学会2003年度秋季大会の案内 】(記録保存)
近中四農研へのアクセスマップ