第2章 PostGISインストール

目次

2.1. 簡略版
2.2. インストール要件
2.3. ソースの取得
2.4. ソースからのコンパイルとインストール: 詳細
2.4.1. コンフィギュレーション
2.4.2. ビルド
2.4.3. PostGISエクステンションのビルドとデプロイ
2.4.4. テスト
2.4.5. インストール
2.5. エクステンションを使った空間データベースの生成
2.6. エクステンションを使わずに空間データベースを生成する
2.7. PAGC住所標準化ツールのインストールと使用
2.7.1. Regex::Assembleのインストール
2.8. Tigerジオコーダのインストールとアップグレードとデータロード
2.8.1. TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンションを使用
2.8.2. TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンション不使用
2.8.3. TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンションを使用
2.8.4. Tigerデータのロード
2.8.5. Tigerジオコーダのアップグレード
2.9. 空間データベースをテンプレートから生成する
2.10. アップグレード
2.10.1. ソフトアップグレード
2.10.2. ハードアップグレード
2.11. 共通の問題
2.12. ローダ/ダンパ

本章では、PostGISのインストールに必要な手順について説明します。

2.1. 簡略版

全ての依存がパスに入っているとする場合、次のようにコンパイルします。

tar xvfz postgis-2.3.0.tar.gz
cd postgis-2.3.0
./configure
make
make install

PostGISをインストールした後は、利用したいデータベース個々内で利用可能にする必要があります。

[注記]

ラスタ機能は現在はオプションですが、デフォルトではインストールされます。PostgreSQL 9.1以上のエクステンションモデルを使ってインストールするには必須です。エクステンションを有効にする処理の方がよりよく、かつユーザフレンドリです。空間データベースを有効にするには、次のようにします。

psql -d yourdatabase -c "CREATE EXTENSION postgis;"
psql -d yourdatabase -c "CREATE EXTENSION postgis_topology;"
-- SFCGAL対応でビルドした場合は次を実行 --
psql -d yourdatabase -c "CREATE EXTENSION postgis_sfcgal;"

-- Tigerジオコーダをインストールしたい場合は次の二つを実行 --
psql -d yourdatabase -c "CREATE EXTENSION fuzzystrmatch"
psql -d yourdatabase -c "CREATE EXTENSION postgis_tiger_geocoder;"

-- PCRE付きでインストールした場合は
-- 住所標準化エクステンションも持つべきです
psql -d yourdatabase -c "CREATE EXTENSION address_standardizer;"

インストールされて有効になっているEXTENSIONのクエリやEXTENSIONのアップグレード、EXTENSIONを使わずにインストールした場合のEXTENSIONへの切り替えに関する詳細情報については、「PostGISエクステンションのビルドとデプロイ」を参照して下さい。

なんらかの理由で、ラスタ機能なしでコンパイルするか古いやり方でインストールする場合には、より長く、より苦痛を伴いますが、やり方はあります。

インストールされた.sqlファイルは全てPostgreSQLがインストールされているフォルダ内のshare/contrib/postgis-2.2の中にあります。

createdb yourdatabase
createlang plpgsql yourdatabase
psql -d yourdatabase -f postgis.sql
psql -d yourdatabase -f postgis_comments.sql
psql -d yourdatabase -f spatial_ref_sys.sql
psql -d yourdatabase -f topology.sql
psql -d yourdatabase -f topology_comments.sql

-- ラスタ (GDAL)対応でコンパイルした場合のみ
psql -d yourdatabase -f rtpostgis.sql
psql -d yourdatabase -f raster_comments.sql

--SFCGAL対応でビルドした場合 --
psql -d yourdatabase -f sfcgal.sql
psql -d yourdatabase -f sfcgal_comments.sql

本章の残りでは、上記のインストール手順の個々の詳細を見ていきます。

PostGIS 2.1.3では、データベース外ラスタと全てのラスタドライバは、デフォルトでは無効になっています。これらを有効にするには、サーバ上で、環境変数POSTGIS_GDAL_ENABLED_DRIVERSPOSTGIS_ENABLE_OUTDB_RASTERSを設定します。PostGIS 2.2では、「PostGIS GUC (Grand Unified Custom)変数」に従って設定する、クロスプラットフォームな手法があります。

データベース外ラスタを有効にするには次のようにします。

POSTGIS_ENABLE_OUTDB_RASTERS=1

他の値を入れたり、値を入れない場合には、データベース外ラスタは無効になります。

インストールしたGDALのドライバを有効にするには、次の環境変数を設定します。

POSTGIS_GDAL_ENABLED_DRIVERS=ENABLE_ALL

一部のドライバのみ有効にしたい場合には、環境変数を次のように設定します。

POSTGIS_GDAL_ENABLED_DRIVERS="GTiff PNG JPEG GIF XYZ"
[注記]

Windows上の場合は、ドライバリストに引用符をつけないで下さい。

環境変数の設定はOSによって変わります。UbuntuやDebian上でapt-postgresqlからインストールしたPostgreSQLの場合には、/etc/postgresql/9.3/main/environmentを編集するのが好まれます。なお、9.3はPostgreSQLの版を指し、mainはクラスタを示します。

Windowsでサービスとして実行している場合には、システム変数で設定します。Windows 7では、コンピュータを右クリックしてプロパティをクリックするか、エクスプローラの検索バーにコントロール パネル\すべてのコントロール パネル項目\システムを指定します。システムの詳細設定 -> 詳細設定 -> 環境変数を順にクリックして、新しいシステム環境変数を追加します。

環境変数を設定した後は、設定を反映させるために、PostgreSQLサービスの再起動が必要です。

2.2. インストール要件

PostGISのビルドと利用のために、次のものが必要です。

必須

  • PostgreSQL 9.2以上。PostgreSQLの完全なインストール (サーバヘッダを含む)が必要です。PostgreSQLは http://www.postgresql.org/にあります。

    完全なPosgreSQL/PostGIS対応表とPostGIS/GEOS対応表についてはhttp://trac.osgeo.org/postgis/wiki/UsersWikiPostgreSQLPostGISをご覧ください。

  • GNU Cコンパイラ (gcc)。ANSI Cコンパイラの中には、PostGISをコンパイルできるものもありますが、gccでコンパイルするのが最も問題が少ないと見ています。

  • GNU Make (gmakeまたはmake)。多くのシステムで、GNU makeがデフォルトのmakeになっています。make -vを実行して版を確認して下さい。他版のmakeでは、PostGISのMakefileを完全に処理しきれないかもしれません。

  • 投影変換ライブラリ Proj4 の 4.6.0版以上。Proj4ライブラリは、PostGISの座標系投影変換機能に使われます。Proj4は、http://trac.osgeo.org/proj/からダウンロードできます。

  • ジオメトリライブラリGEOSの3.3版以上。新しい関数や機能の全てを得るために、GEOS 3.5以上を推奨します。GEOS 3.5以外では、ST_ClipByBox2DST_Subdivideのような機能強化が使えません。GEOSはhttp://trac.osgeo.org/geos/からダウンロードできます。3.4以上は古い版との後方互換があり、アップグレードがかなり安全です。

  • LibXML2の2.5.x以上。LibXML2は現在取り込み関数 (ST_GeomFromGMLとST_GeomFromKML)で使っています。LibXML2はhttp://xmlsoft.org/downloads.htmlからダウンロード可能です。

  • JSON-C 0.9以上。JSON-Cは現在、ST_GeomFromGeoJsonによるGeoJSONの取り込みに使われます。JSON-Cはhttps://github.com/json-c/json-c/releases/からダウンロード可能です。

  • GDAL 1.8以上 (古い版では一部機能が働かなかったり挙動が異なるので1.9以上を強く推奨します)。ラスタ機能に必要で、CREATE EXTENSION postgisでのインストールに必要となります。このため、PostgreSQL 9.1以上での使用では非常に推奨されますhttp://trac.osgeo.org/gdal/wiki/DownloadSource/からダウンロード可能です。

オプション

  • GDAL (実質必須)。ラスタを求めておらず、かつCREATE EXTENSION postgisによるインストールを気にしない場合に限って放置できます。他のEXTENSIONで、PostGISをEXTENSIONとしてインストールしないと、インストールできないものがあるかも知れないことを心にとどめておいて下さい。このため、GDAL対応でのコンパイルは、非常に望まれます。

    ドライバを有効にするには「簡略版」を参照してください。

  • GTK (GTK+2.0, 2.8+が必要)。シェープファイルのローダであるshp2pgsql-guiのコンパイル用です。http://www.gtk.org/にあります。

  • SFCGAL 1.1版以上。追加的な2次元や3次元の高度な解析関数をPostGISで使うために使用するものです。「SFCGAL関数」をご覧下さい。また、GEOSを使う2次元関数のうちいくつか (たとえばST_IntersectionやST_Area)は、GEOSでなくSFCGALを使用することができます。PostgreSQLコンフィギュレーション変数postgis.backendによって、SFCGALがインストールされている場合にはエンドユーザがバックエンドを制御することができます (デフォルトではGEOS)。SFCGAL 1.2は少なくともCGAL 4.3とBoost 1.54 (http://oslandia.github.io/SFCGAL/installation.htmlをご覧下さい)が必要ですのでご注意下さい。https://github.com/Oslandia/SFCGALにあります。

  • 12章住所標準化をビルドするには、PCRE http://www.pcre.org (Unix系システムには通常はインストール済みです)も必要です。parseaddress-stcities.h内のエンコードしたデータを再構築したい場合には、Perl CPANのRegex::Assembleパッケージのみ必要です。12章住所標準化は、PCREライブラリを検出するか、コンフィギュレーションで適切に--with-pcre-dir=/path/to/pcreを指定すると、自動的にビルドされます。

  • CUnit (CUnit)。レグレッションテストに必要です。http://cunit.sourceforge.net/にあります。

  • DocBook (xsltproc)。文書のビルドに必要です。http://www.docbook.org/にあります。

  • DBLatex (dblatex)。文書をPDFでビルドするのに必要です。http://dblatex.sourcforge.net/にあります。

  • ImageMagick (convert)。文書で使う画像を生成するのに必要です。http://www.imagemagick.org/にあります。

2.3. ソースの取得

ダウンロードサイトhttp://download.osgeo.org/postgis/source/postgis-2.3.0.tar.gzからソースのアーカイブを入手します。

wget http://download.osgeo.org/postgis/source/postgis-2.3.0.tar.gz
tar -xvzf postgis-2.3.0.tar.gz

これで、カレントディレクトリの下にpostgis-2.3.0ができます。

もしくはsvnレポジトリhttp://svn.osgeo.org/postgis/trunk/からチェックアウトします。

svn checkout http://svn.osgeo.org/postgis/trunk/ postgis-2.3.0

新しく作られたpostgis-2.3.0ディレクトトリに移動して、インストールを続けます。

2.4. ソースからのコンパイルとインストール: 詳細

[注記]

多くのOSで、ビルドされたPostgreSQL/PostGISパッケージがあります。多くの場合、コンパイルが必要なのは、最もひどい最先端の版が欲しい場合やパッケージメンテナンスを行う人ぐらいです。

本節では、一般的なコンパイル手順を示します。Windows用や他のOS用等にコンパイルするなら、PostGIS User contributed compile guidesPostGIS Dev Wikiで、より詳細な助けが見つかるかも知れません。

多くのOS用のビルド済みパッケージの一覧はPostGIS Pre-built Packagesにあります。

Windowsユーザの場合は、スタックビルダか、PostGIS Windows download siteから安定版を得ることができます。また、週に1回か2回、刺激的なことがあれば随時ビルドを行っているvery bleeding-edge windows experimental buildsもあります。これらはPostGISの進行中のリリースでの試験に使用します。

PostGISモジュールは、PostgreSQLバックエンドサーバの拡張です。PostGIS 2.3.0では、コンパイルのために、完全なPostgreSQLサーバヘッダが必要です。PostgreSQL 2.3.0以上でビルドできます。古い版のPostgreSQLはサポートされません

PostgreSQLをインストールしていないならPostgreSQLインストールガイドを参照して下さい。http://www.postgresql.org/にあります。

[注記]

GEOS機能を有効にするために、PostgreSQLをインストール時に明示的に標準C++ライブラリに対する明示的なリンクが必要になる場合があります。

LDFLAGS=-lstdc++ ./configure [コンフィギュアオプション]

これは、古い開発ツールとインチキC++例外との対話のための応急処置です。怪しい問題 (望んでいないのにバックエンドが閉じたりそれに近い挙動を起こす)を経験したなら、このトリックを試してみて下さい。もちろん、これを行うにはPostgreSQLをはじめからコンパイルし直す必要があります。

次のステップでは、PostGISソースのコンフィギュレーションとコンパイルに概要を記述します。これらは、Linuxユーザ用に書いてありますので、WindowsやMacでは動作しません。

2.4.1. コンフィギュレーション

ほとんどのLinuxのインストールと同様に、最初のステップでは、ソースコードのビルドに使われるMakefileを生成します。これは、シェルスクリプトが行います。

./configure

パラメータを付けない場合には、このコマンドは自動で、PostGISのソースコードのビルドを行うのに必要なコンポーネントやライブラリをシステム上で探します。./configureとするのが一般的な使い方ですが、標準的でない位置に必要なライブラリやプログラムを置いてある場合のために、いくつかのパラメータを受け付けます。

次のリストで、共通して使われるパラメータを示します。 完全なリストについては、--helpまたは--help=shortパラメータを使って下さい。

--prefix=PREFIX

PostGISライブラリとSQLスクリプトのインストール先を指定します。デフォルトでは、検出されたPostgreSQLのインストール先と同じになります。

[注意]

このパラメータは現在のところ壊れていて、PostgreSQLのインストール先にしかインストールされません。このバグのトラックについてはhttp://trac.osgeo.org/postgis/ticket/635をご覧ください。

--with-pgconfig=FILE

PostgreSQLは、PostGISなどの拡張に対してPostgreSQLのインストール先ディレクトリを伝えるpg_configというユーティリティを持っています。PostGISの対象とする特定のPostgreSQLのインストール先を手動で指定する場合に、このパラメータ(--with-pgconfig=/path/to/pg_config)を使います。

--with-gdalconfig=FILE

必須ライブラリであるGDALは、ラスタ機能に必要な機能を提供します。GDALには、インストール先ディレクトリをインストールスクリプトに伝えるgdal-configがあります。PostGISのビルドに使う特定のGDALを手動で指定する場合に、このパラメータ (--with-gdalconfig=/path/to/gdal-config)を使います。

--with-geosconfig=FILE

必須のジオメトリライブラリであるGEOSには、ソフトウェアのインストール時にGEOSのインストール先ディレクトリを伝えるgeos-configというユーティリティがあります。PostGISのビルドに使う特定のGEOSを手動で指定する場合に、このパラメータ (--with-geosconfig=/path/to/geos-config)を使います。

--with-xml2config=FILE

LibXMLはGeomFromKML/GML処理を行うのに必須のライブラリです。通常はlibxmlをインストールしているなら発見されますが、発見できない場合や特定の版を使用したい場合は、xml2-configを指定してインストールスクリプトにLibXMLのインストール先ディレクトリを伝えます。PostGISのビルドに使う特定のLibXMLを手動で指定する場合に、このパラメータ ( >--with-xml2config=/path/to/xml2-config)を使います。

--with-projdir=DIR

Proj4はPostGISに必須の投影変換ライブラリです。PostGISのビルドに使う特定のProj4のディレクトリを手動で指定する場合は、このパラメータ (--with-projdir=/path/to/projdir)を使います。

--with-libiconv=DIR

iconvのインストール先ディレクトリを指定します。

--with-jsondir=DIR

JSON-Cは、MITライセンスのJSONライブラリで、PostGISのST_GeomFromJSONに必須です。PostGISのビルドに使う特定のJSON-Cを手動で指定する場合に、このパラメータ (--with-jsondir=/path/to/jsondir)を使います。

--with-pcredir=DIR

PCREは、BSDライセンスのPerl互換正規表現ライブラリです。住所標準化エクステンションに必須です。PostGISのビルド対象としている特定のPCREを手動で指定する場合に、このパラメータ (--with-pcredir=/path/to/pcredir)を使います。

--with-gui

データインポートGUI (GTK+2.0が必要)をコンパイルします。このパラメータによって、shp2pgsql-guiという、shp2pgsqlのグラフィカルユーザインタフェースが作成されます。

--with-raster

ラスタ機能付きでコンパイルします。これによりrtpostgis-2.3.0ライブラリとrtpostgis.sqlファイルが生成されます。最終リリースでは、デフォルトでラスタ機能付きにする予定ですので、このパラメータ自体は不要になる可能性があります。

--with-topology

トポロジ機能付きでコンパイルします。これによりtopology.sqlファイルが生成されます。トポロジに必要なロジックは全てpostgis-2.3.0ライブラリ内に作られるので、関連ライブラリはありません。

--with-gettext=no

デフォルトでは、gettextの検出とこれを用いたコンパイルを試みますが、ローダ破損を引き起こす非互換性問題のもとで実行する場合には、このコマンドで無効にできます。これを使ったコンフィギュレーションによって解決する問題の例はhttp://trac.osgeo.org/postgis/ticket/748にあります。ご注意: これを切ることで多くの機能がなくなるわけではありません。まだ文書化されていなくて試験段階であるGUIローダにおける内部のヘルプ/ラベル機能に使われています。

--with-sfcgal=PATH

デフォルトでは、このスイッチなしではSFCGAL対応でインストールされません。PATHは、sfcgal-configへのパスを指定することができる追加的な引数です。

[注記]

PostGISをSVNレポジトリから得る場合には、はじめに次のスクリプトを実行します。

./autogen.sh

このスクリプトによってconfigureスクリプトが生成されます。これはPostGISのインストールに関するカスタマイズに使われます。

PostGISをアーカイブファイルで入手する場合には、configureが既に生成されているので./autogen.shは不要です。

2.4.2. ビルド

Makefileが生成されたら、PostGISのビルドは、次のコマンドを実行するだけです。

make

出力の最後の行に"PostGIS was built successfully. Ready to install."と出れば終わりです。

PostGIS 1.4.0版からは、全ての関数に文書から生成されるコメントが付きます。これらのコメントを後からインストールするには、次のコマンドを実行しますが、docbookが必要です。アーカイブファイルからインストールする場合は、postgis_comments.sql, raster_comments.sql, topology_comments.sqlは、docフォルダにあるので、コメントを作成する必要はありません。

make comments

PostGIS 2.0で導入されました。早見表に、または学習中の方のハンドアウトに適しているHTMLチートシートを生成します。xsltprocが必要で、topology_cheatsheet.html, tiger_geocoder_cheatsheet.html, raster_cheatsheet.html, postgis_cheatsheet.htmlの4ファイルが生成されます。

HTMLとPDFのビルド済みのものはPostGIS / PostgreSQL Study Guidesにあります。

make cheatsheets

2.4.3. PostGISエクステンションのビルドとデプロイ

PostgreSQL 9.1以上を使用している場合は、PostGISエクステンションが自動的にビルド、インストールされます。

ソースレポジトリからビルドしている場合は、関数の記述を最初にビルドする必要があります。これらは、docbookがインストールされている時にビルドされます。手動でインストールするには次のようにします。

make comments

アーカイブファイルからのビルドの場合は、ビルド済みのものがあるので、コメントのビルドは必須ではありません。

PostgreSQL 9.1を対象にビルドしている場合は、extensionsは自動的にmake install処理の一部としてビルドするべきです。必要ならextensionsフォルダからビルドできますし、他のサーバで必要ならファイルの複製ができます。

cd extensions
cd postgis
make clean
make
make install
cd ..
cd postgis_topology
make clean
make
make install
cd ..
cd postgis_sfcgal
make clean
make
make install

cd ..
cd address_standardizer
make clean
make
make install
make installcheck

cd ..
cd postgis_tiger_geocoder
make clean
make
make install
make installcheck
          

エクステンションファイルは、OSに関係なく、常に同じ版のPostGISと同じです。PostGISバイナリを既にインストールしている限りは、エクステンションファイルをあるOSから別のものに複写して大丈夫です。

開発用と異なる別のサーバでエクステンションを手動でインストールしたい場合は、サーバにない時に必要となる通常のPostGISのバイナリだけでなく、次のファイルをextensionsフォルダからPostgreSQLインストール先のPostgreSQL / share / extensionフォルダに複写します。

  • 指定されていない場合のインストールするエクステンションの版等の情報を示す制御ファイpostgis.control, postgis_topology.control

  • エクステンションごとの/sqlフォルダにあるファイル全て。extensions/postgis/sql/*.sql, extensions/postgis_topology/sql/*.sqlはPostgreSQL share/extensionフォルダの最上位に複写する必要があることに注意して下さい。

以上を実行すると、PgAdmin -> extensionでpostgis, postgis_topologyが有効なエクステンションとして見えます。

psqlを使う場合は、次のクエリを実行してエクステンションがインストールされていることを確認できます。

SELECT name, default_version,installed_version
FROM pg_available_extensions WHERE name LIKE 'postgis%' or name LIKE 'address%';

             name             | default_version | installed_version
------------------------------+-----------------+-------------------
 address_standardizer         | 2.3.0         | 2.3.0
 address_standardizer_data_us | 2.3.0         | 2.3.0
 postgis                      | 2.3.0         | 2.3.0
 postgis_sfcgal               | 2.3.0         |
 postgis_tiger_geocoder       | 2.3.0         | 2.3.0
 postgis_topology             | 2.3.0         |
(6 rows)

クエリを行ったデータベースにエクステンションがインストールされている場合は、installed_versionカラムに記載が見えます。レコードが返ってこない場合は、PostGIS EXTENSIONがインストールされていないことになります。PgAdmin III 1.14以上では、データベースブラウザツリーのextensionsセクションで提供されていて、右クリックでアップグレードまたアンインストールできます。

有効なエクステンションがある場合、pgAdminエクステンションインタフェースまたは次のSQLの実行によって、選択したデータベースにPostGISエクステンションをインストールできます。

CREATE EXTENSION postgis;
CREATE EXTENSION postgis_sfcgal;
CREATE EXTENSION fuzzystrmatch; -- postgis_tiger_geocoderに必要
-- postgis_tiger_geocoderで使用されるか単独で使われます
CREATE EXTENSION address_standardizer;
CREATE EXTENSION address_standardizer_data_us;
CREATE EXTENSION postgis_tiger_geocoder;
CREATE EXTENSION postgis_topology;

psqlでは、どの版が、どのスキーマにインストールされているかを見ることができます。

\connect mygisdb
\x
\dx postgis*
List of installed extensions
-[ RECORD 1 ]-------------------------------------------------
-
Name        | postgis
Version     | 2.3.0
Schema      | public
Description | PostGIS geometry, geography, and raster spat..
-[ RECORD 2 ]-------------------------------------------------
-
Name        | postgis_tiger_geocoder
Version     | 2.3.0
Schema      | tiger
Description | PostGIS tiger geocoder and reverse geocoder
-[ RECORD 3 ]-------------------------------------------------
-
Name        | postgis_topology
Version     | 2.3.0
Schema      | topology
Description | PostGIS topology spatial types and functions
[警告]

エクステンションのテーブルspatial_ref_sys, layer, topologyは、明示的にバックアップできません。それぞれのpostgisまたはpostgis_topologyエクステンションがバックアップされる時のみバックアップできます。これは、データベース全体のバックアップの時のみ行われます。PostGIS 2.0.1の時点では、データベースがバックアップされる際に、PostGISでパッケージ化されていないsridレコードのみバックアップされます。パッケージに入っているsridの変更は巡回せず、変更はそこにあるものと期待されます。PostGIS 2.0.1の時点では、データベースがバックアップされるときにPostGISに入っていないsridのレコードだけがバックアップされます。PostGISに入っていて後に変更されたsridの変更については巡回しません。問題が見られたら、チケットを発行して下さい。エクステンションテーブルの構造はCREATE EXTENSIONで生成されるので、バックアップを行いません。エクステンションの与えられた版と同じものであると仮定されます。この挙動は現在のPostgreSQL エクステンションモデルに組み込まれているため、これについては何もできません。

この素晴らしいエクステンション機能を使わずに2.3.0をインストールした場合でもエクステンションベースに変更することができます。まずpostgis_upgrade_22_minor.sql,raster_upgrade_22_minor.sql,topology_upgrade_22_minor.sqlのアップグレードスクリプトを実行して最新版にアップグレードします

ラスタ機能無しでPostGISをインストールした場合には、最初にラスタ機能をインストールする必要があります (rtpostgis.sqlを使います)。

それから、次のコマンドを実行して、個々のエクステンションについて、関数をパッケージ化します。

CREATE EXTENSION postgis FROM unpackaged;
CREATE EXTENSION postgis_topology FROM unpackaged;
CREATE EXTENSION postgis_tiger_geocoder FROM unpackaged;

2.4.4. テスト

PostGISのテストを行うには、次のコマンドを実行します。

make check

このコマンドで、実際のPostgreSQLデータベースに対して生成したライブラリを使用した、様々なチェックとレグレッションテストを行います。

[注記]

PostgreSQL, GEOS または Proj4 を標準の位置にインストールしていない場合には、環境変数LD_LIBRARY_PATHに、ライブラリの位置を追加する必要があるかも知れません。

[注意]

現在のところmake checkは、チェックを行う際に 環境変数PATHPGPORTによっています。コンフィギュレーションパラメータ--with-pgconfigを使って特定したPostgreSQLではありません。PATHを編集して、コンフィギュレーションの際に検出したPostgreSQLと一致するようにして下さい。もしくは、間もなく襲ってくる頭痛の準備をしておいて下さい。

成功した場合は、テストの出力は次のようなかんじになります。

CUnit - A unit testing framework for C - Version 2.1-2
     http://cunit.sourceforge.net/


Suite: computational_geometry
  Test: test_lw_segment_side ...passed
  Test: test_lw_segment_intersects ...passed
  Test: test_lwline_crossing_short_lines ...passed
  Test: test_lwline_crossing_long_lines ...passed
  Test: test_lwline_crossing_bugs ...passed
  Test: test_lwpoint_set_ordinate ...passed
  Test: test_lwpoint_get_ordinate ...passed
  Test: test_point_interpolate ...passed
  Test: test_lwline_clip ...passed
  Test: test_lwline_clip_big ...passed
  Test: test_lwmline_clip ...passed
  Test: test_geohash_point ...passed
  Test: test_geohash_precision ...passed
  Test: test_geohash ...passed
  Test: test_geohash_point_as_int ...passed
  Test: test_isclosed ...passed
  Test: test_lwgeom_simplify ...passed
Suite: buildarea
  Test: buildarea1 ...passed
  Test: buildarea2 ...passed
  Test: buildarea3 ...passed
  Test: buildarea4 ...passed
  Test: buildarea4b ...passed
  Test: buildarea5 ...passed
  Test: buildarea6 ...passed
  Test: buildarea7 ...passed
Suite: geometry_clean
  Test: test_lwgeom_make_valid ...passed
Suite: clip_by_rectangle
  Test: test_lwgeom_clip_by_rect ...passed
Suite: force_sfs
  Test: test_sfs_11 ...passed
  Test: test_sfs_12 ...passed
  Test: test_sqlmm ...passed
Suite: geodetic
  Test: test_sphere_direction ...passed
  Test: test_sphere_project ...passed
  Test: test_lwgeom_area_sphere ...passed
  Test: test_signum ...passed
  Test: test_gbox_from_spherical_coordinates ...passed
  Test: test_gserialized_get_gbox_geocentric ...passed
  Test: test_clairaut ...passed
  Test: test_edge_intersection ...passed
  Test: test_edge_intersects ...passed
  Test: test_edge_distance_to_point ...passed
  Test: test_edge_distance_to_edge ...passed
  Test: test_lwgeom_distance_sphere ...passed
  Test: test_lwgeom_check_geodetic ...passed
  Test: test_gserialized_from_lwgeom ...passed
  Test: test_spheroid_distance ...passed
  Test: test_spheroid_area ...passed
  Test: test_lwpoly_covers_point2d ...passed
  Test: test_gbox_utils ...passed
  Test: test_vector_angle ...passed
  Test: test_vector_rotate ...passed
  Test: test_lwgeom_segmentize_sphere ...passed
  Test: test_ptarray_contains_point_sphere ...passed
  Test: test_ptarray_contains_point_sphere_iowa ...passed
Suite: GEOS
  Test: test_geos_noop ...passed
  Test: test_geos_subdivide ...passed
  Test: test_geos_linemerge ...passed
Suite: Clustering
  Test: basic_test ...passed
  Test: nonsequential_test ...passed
  Test: basic_distance_test ...passed
  Test: single_input_test ...passed
  Test: empty_inputs_test ...passed
Suite: Clustering Union-Find
  Test: test_unionfind_create ...passed
  Test: test_unionfind_union ...passed
  Test: test_unionfind_ordered_by_cluster ...passed
Suite: homogenize
  Test: test_coll_point ...passed
  Test: test_coll_line ...passed
  Test: test_coll_poly ...passed
  Test: test_coll_coll ...passed
  Test: test_geom ...passed
  Test: test_coll_curve ...passed
Suite: encoded_polyline_input
  Test: in_encoded_polyline_test_geoms ...passed
  Test: in_encoded_polyline_test_precision ...passed
Suite: geojson_input
  Test: in_geojson_test_srid ...passed
  Test: in_geojson_test_bbox ...passed
  Test: in_geojson_test_geoms ...passed
Suite: twkb_input
  Test: test_twkb_in_point ...passed
  Test: test_twkb_in_linestring ...passed
  Test: test_twkb_in_polygon ...passed
  Test: test_twkb_in_multipoint ...passed
  Test: test_twkb_in_multilinestring ...passed
  Test: test_twkb_in_multipolygon ...passed
  Test: test_twkb_in_collection ...passed
  Test: test_twkb_in_precision ...passed
Suite: serialization/deserialization
  Test: test_typmod_macros ...passed
  Test: test_flags_macros ...passed
  Test: test_serialized_srid ...passed
  Test: test_gserialized_from_lwgeom_size ...passed
  Test: test_gbox_serialized_size ...passed
  Test: test_lwgeom_from_gserialized ...passed
  Test: test_lwgeom_count_vertices ...passed
  Test: test_on_gser_lwgeom_count_vertices ...passed
  Test: test_geometry_type_from_string ...passed
  Test: test_lwcollection_extract ...passed
  Test: test_lwgeom_free ...passed
  Test: test_lwgeom_flip_coordinates ...passed
  Test: test_f2d ...passed
  Test: test_lwgeom_clone ...passed
  Test: test_lwgeom_force_clockwise ...passed
  Test: test_lwgeom_calculate_gbox ...passed
  Test: test_lwgeom_is_empty ...passed
  Test: test_lwgeom_same ...passed
  Test: test_lwline_from_lwmpoint ...passed
  Test: test_lwgeom_as_curve ...passed
  Test: test_lwgeom_scale ...passed
  Test: test_gserialized_is_empty ...passed
  Test: test_gbox_same_2d ...passed
Suite: measures
  Test: test_mindistance2d_tolerance ...passed
  Test: test_rect_tree_contains_point ...passed
  Test: test_rect_tree_intersects_tree ...passed
  Test: test_lwgeom_segmentize2d ...passed
  Test: test_lwgeom_locate_along ...passed
  Test: test_lw_dist2d_pt_arc ...passed
  Test: test_lw_dist2d_seg_arc ...passed
  Test: test_lw_dist2d_arc_arc ...passed
  Test: test_lw_arc_length ...passed
  Test: test_lw_dist2d_pt_ptarrayarc ...passed
  Test: test_lw_dist2d_ptarray_ptarrayarc ...passed
  Test: test_lwgeom_tcpa ...passed
  Test: test_lwgeom_is_trajectory ...passed
Suite: effectivearea
  Test: do_test_lwgeom_effectivearea_lines ...passed
  Test: do_test_lwgeom_effectivearea_polys ...passed
Suite: miscellaneous
  Test: test_misc_force_2d ...passed
  Test: test_misc_simplify ...passed
  Test: test_misc_count_vertices ...passed
  Test: test_misc_area ...passed
  Test: test_misc_wkb ...passed
  Test: test_grid ...passed
Suite: noding
  Test: test_lwgeom_node ...passed
Suite: encoded_polyline_output
  Test: out_encoded_polyline_test_geoms ...passed
  Test: out_encoded_polyline_test_srid ...passed
  Test: out_encoded_polyline_test_precision ...passed
Suite: geojson_output
  Test: out_geojson_test_precision ...passed
  Test: out_geojson_test_dims ...passed
  Test: out_geojson_test_srid ...passed
  Test: out_geojson_test_bbox ...passed
  Test: out_geojson_test_geoms ...passed
Suite: gml_output
  Test: out_gml_test_precision ...passed
  Test: out_gml_test_srid ...passed
  Test: out_gml_test_dims ...passed
  Test: out_gml_test_geodetic ...passed
  Test: out_gml_test_geoms ...passed
  Test: out_gml_test_geoms_prefix ...passed
  Test: out_gml_test_geoms_nodims ...passed
  Test: out_gml2_extent ...passed
  Test: out_gml3_extent ...passed
Suite: kml_output
  Test: out_kml_test_precision ...passed
  Test: out_kml_test_dims ...passed
  Test: out_kml_test_geoms ...passed
  Test: out_kml_test_prefix ...passed
Suite: svg_output
  Test: out_svg_test_precision ...passed
  Test: out_svg_test_dims ...passed
  Test: out_svg_test_relative ...passed
  Test: out_svg_test_geoms ...passed
  Test: out_svg_test_srid ...passed
Suite: x3d_output
  Test: out_x3d3_test_precision ...passed
  Test: out_x3d3_test_geoms ...passed
  Test: out_x3d3_test_option ...passed
Suite: ptarray
  Test: test_ptarray_append_point ...passed
  Test: test_ptarray_append_ptarray ...passed
  Test: test_ptarray_locate_point ...passed
  Test: test_ptarray_isccw ...passed
  Test: test_ptarray_signed_area ...passed
  Test: test_ptarray_unstroke ...passed
  Test: test_ptarray_insert_point ...passed
  Test: test_ptarray_contains_point ...passed
  Test: test_ptarrayarc_contains_point ...passed
  Test: test_ptarray_scale ...passed
Suite: printing
  Test: test_lwprint_default_format ...passed
  Test: test_lwprint_format_orders ...passed
  Test: test_lwprint_optional_format ...passed
  Test: test_lwprint_oddball_formats ...passed
  Test: test_lwprint_bad_formats ...passed
Suite: SFCGAL
  Test: test_sfcgal_noop ...passed
Suite: split
  Test: test_lwline_split_by_point_to ...passed
  Test: test_lwgeom_split ...passed
Suite: stringbuffer
  Test: test_stringbuffer_append ...passed
  Test: test_stringbuffer_aprintf ...passed
Suite: surface
  Test: triangle_parse ...passed
  Test: tin_parse ...passed
  Test: polyhedralsurface_parse ...passed
  Test: surface_dimension ...passed
Suite: Internal Spatial Trees
  Test: test_tree_circ_create ...passed
  Test: test_tree_circ_pip ...passed
  Test: test_tree_circ_pip2 ...passed
  Test: test_tree_circ_distance ...passed
  Test: test_tree_circ_distance_threshold ...passed
Suite: triangulate
  Test: test_lwgeom_delaunay_triangulation ...passed
Suite: twkb_output
  Test: test_twkb_out_point ...passed
  Test: test_twkb_out_linestring ...passed
  Test: test_twkb_out_polygon ...passed
  Test: test_twkb_out_multipoint ...passed
  Test: test_twkb_out_multilinestring ...passed
  Test: test_twkb_out_multipolygon ...passed
  Test: test_twkb_out_collection ...passed
  Test: test_twkb_out_idlist ...passed
Suite: varint
  Test: test_zigzag ...passed
  Test: test_varint ...passed
  Test: test_varint_roundtrip ...passed
Suite: wkb_input
  Test: test_wkb_in_point ...passed
  Test: test_wkb_in_linestring ...passed
  Test: test_wkb_in_polygon ...passed
  Test: test_wkb_in_multipoint ...passed
  Test: test_wkb_in_multilinestring ...passed
  Test: test_wkb_in_multipolygon ...passed
  Test: test_wkb_in_collection ...passed
  Test: test_wkb_in_circularstring ...passed
  Test: test_wkb_in_compoundcurve ...passed
  Test: test_wkb_in_curvpolygon ...passed
  Test: test_wkb_in_multicurve ...passed
  Test: test_wkb_in_multisurface ...passed
  Test: test_wkb_in_malformed ...passed
Suite: wkb_output
  Test: test_wkb_out_point ...passed
  Test: test_wkb_out_linestring ...passed
  Test: test_wkb_out_polygon ...passed
  Test: test_wkb_out_multipoint ...passed
  Test: test_wkb_out_multilinestring ...passed
  Test: test_wkb_out_multipolygon ...passed
  Test: test_wkb_out_collection ...passed
  Test: test_wkb_out_circularstring ...passed
  Test: test_wkb_out_compoundcurve ...passed
  Test: test_wkb_out_curvpolygon ...passed
  Test: test_wkb_out_multicurve ...passed
  Test: test_wkb_out_multisurface ...passed
  Test: test_wkb_out_polyhedralsurface ...passed
Suite: wkt_input
  Test: test_wkt_in_point ...passed
  Test: test_wkt_in_linestring ...passed
  Test: test_wkt_in_polygon ...passed
  Test: test_wkt_in_multipoint ...passed
  Test: test_wkt_in_multilinestring ...passed
  Test: test_wkt_in_multipolygon ...passed
  Test: test_wkt_in_collection ...passed
  Test: test_wkt_in_circularstring ...passed
  Test: test_wkt_in_compoundcurve ...passed
  Test: test_wkt_in_curvpolygon ...passed
  Test: test_wkt_in_multicurve ...passed
  Test: test_wkt_in_multisurface ...passed
  Test: test_wkt_in_tin ...passed
  Test: test_wkt_in_polyhedralsurface ...passed
  Test: test_wkt_in_errlocation ...passed
Suite: wkt_output
  Test: test_wkt_out_point ...passed
  Test: test_wkt_out_linestring ...passed
  Test: test_wkt_out_polygon ...passed
  Test: test_wkt_out_multipoint ...passed
  Test: test_wkt_out_multilinestring ...passed
  Test: test_wkt_out_multipolygon ...passed
  Test: test_wkt_out_collection ...passed
  Test: test_wkt_out_circularstring ...passed
  Test: test_wkt_out_compoundcurve ...passed
  Test: test_wkt_out_curvpolygon ...passed
  Test: test_wkt_out_multicurve ...passed
  Test: test_wkt_out_multisurface ...passed

Run Summary:    Type  Total    Ran Passed Failed Inactive
              suites     38     38    n/a      0        0
               tests    251    251    251      0        0
             asserts   2468   2468   2468      0      n/a

Elapsed time =    0.298 seconds

Creating database 'postgis_reg'
Loading PostGIS into 'postgis_reg'
  /projects/postgis/branches/2.2/regress/00-regress-install/share/contrib/postgis/postgis.sql
  /projects/postgis/branches/2.2/regress/00-regress-install/share/contrib/postgis/postgis_comments.sql
Loading SFCGAL into 'postgis_reg'
  /projects/postgis/branches/2.2/regress/00-regress-install/share/contrib/postgis/sfcgal.sql
  /projects/postgis/branches/2.2/regress/00-regress-install/share/contrib/postgis/sfcgal_comments.sql
PostgreSQL 9.4.4, compiled by Visual C++ build 1800, 32-bit
  Postgis 2.2.0dev - r13980 - 2015-08-23 06:13:07
  scripts 2.2.0dev r13980
  GEOS: 3.5.0-CAPI-1.9.0 r4088
  PROJ: Rel. 4.9.1, 04 March 2015
  SFCGAL: 1.1.0

Running tests

 loader/Point .............. ok
 loader/PointM .............. ok
 loader/PointZ .............. ok
 loader/MultiPoint .............. ok
 loader/MultiPointM .............. ok
 loader/MultiPointZ .............. ok
 loader/Arc .............. ok
 loader/ArcM .............. ok
 loader/ArcZ .............. ok
 loader/Polygon .............. ok
 loader/PolygonM .............. ok
 loader/PolygonZ .............. ok
 loader/TSTPolygon ......... ok
 loader/TSIPolygon ......... ok
 loader/TSTIPolygon ......... ok
 loader/PointWithSchema ..... ok
 loader/NoTransPoint ......... ok
 loader/NotReallyMultiPoint ......... ok
 loader/MultiToSinglePoint ......... ok
 loader/ReprojectPts ........ ok
 loader/ReprojectPtsGeog ........ ok
 loader/Latin1 .... ok
 loader/Latin1-implicit .... ok
 loader/mfile .... ok
 dumper/literalsrid ....... ok
 dumper/realtable ....... ok
 affine .. ok
 bestsrid .. ok
 binary .. ok
 boundary .. ok
 cluster .. ok
 concave_hull .. ok
 ctors .. ok
 dump .. ok
 dumppoints .. ok
 empty .. ok
 forcecurve .. ok
 geography .. ok
 in_geohash .. ok
 in_gml .. ok
 in_kml .. ok
 in_encodedpolyline .. ok
 iscollection .. ok
 legacy .. ok
 long_xact .. ok
 lwgeom_regress .. ok
 measures .. ok
 operators .. ok
 out_geometry .. ok
 out_geography .. ok
 polygonize .. ok
 polyhedralsurface .. ok
 postgis_type_name .. ok
 regress .. ok
 regress_bdpoly .. ok
 regress_index .. ok
 regress_index_nulls .. ok
 regress_management .. ok
 regress_selectivity .. ok
 regress_lrs .. ok
 regress_ogc .. ok
 regress_ogc_cover .. ok
 regress_ogc_prep .. ok
 regress_proj .. ok
 relate .. ok
 remove_repeated_points .. ok
 removepoint .. ok
 setpoint .. ok
 simplify .. ok
 simplifyvw .. ok
 size .. ok
 snaptogrid .. ok
 split .. ok
 sql-mm-serialize .. ok
 sql-mm-circularstring .. ok
 sql-mm-compoundcurve .. ok
 sql-mm-curvepoly .. ok
 sql-mm-general .. ok
 sql-mm-multicurve .. ok
 sql-mm-multisurface .. ok
 swapordinates .. ok
 summary .. ok
 temporal .. ok
 tickets .. ok
 twkb .. ok
 typmod .. ok
 wkb .. ok
 wkt .. ok
 wmsservers .. ok
 knn .. ok
 hausdorff .. ok
 regress_buffer_params .. ok
 offsetcurve .. ok
 relatematch .. ok
 isvaliddetail .. ok
 sharedpaths .. ok
 snap .. ok
 node .. ok
 unaryunion .. ok
 clean .. ok
 relate_bnr .. ok
 delaunaytriangles .. ok
 clipbybox2d .. ok
 subdivide .. ok
 in_geojson .. ok
 regress_sfcgal .. ok
 sfcgal/empty .. ok
 sfcgal/geography .. ok
 sfcgal/legacy .. ok
 sfcgal/measures .. ok
 sfcgal/regress_ogc_prep .. ok
 sfcgal/regress_ogc .. ok
 sfcgal/regress .. ok
 sfcgal/tickets .. ok
 sfcgal/concave_hull .. ok
 sfcgal/wmsservers .. ok
 sfcgal/approximatemedialaxis .. ok
 uninstall .  /projects/postgis/branches/2.2/regress/00-regress-install/share/contrib/postgis/uninstall_sfcgal.sql
  /projects/postgis/branches/2.2/regress/00-regress-install/share/contrib/postgis/uninstall_postgis.sql
. ok (4336)

Run tests: 118
Failed: 0

-- if you built --with-gui, you should see this too

     CUnit - A unit testing framework for C - Version 2.1-2
     http://cunit.sourceforge.net/


Suite: Shapefile Loader File shp2pgsql Test
  Test: test_ShpLoaderCreate() ...passed
  Test: test_ShpLoaderDestroy() ...passed
Suite: Shapefile Loader File pgsql2shp Test
  Test: test_ShpDumperCreate() ...passed
  Test: test_ShpDumperDestroy() ...passed

Run Summary:    Type  Total    Ran Passed Failed Inactive
              suites      2      2    n/a      0        0
               tests      4      4      4      0        0
             asserts      4      4      4      0      n/a

postgis_tiger_geocoderaddress_standardizerは、現在は、標準的なPostgreSQLインストールチェックにのみ対応しています。これらをテストするには、次のようにします。ご注意: PostGISコードフォルダのルートでmake installを既に行っている場合には、make installは重要ではありません。

address_standardizer用:

cd extensions/address_standardizer
make install
make installcheck
          

出力は次のようなかんじになります。

============== dropping database "contrib_regression" ==============
DROP DATABASE
============== creating database "contrib_regression" ==============
CREATE DATABASE
ALTER DATABASE
============== running regression test queries        ==============
test test-init-extensions     ... ok
test test-parseaddress        ... ok
test test-standardize_address_1 ... ok
test test-standardize_address_2 ... ok

=====================
 All 4 tests passed.
=====================

Tiger Geocodeを使う場合には、使用するPostgreSQLインスタンス内にPostGISとfuzzystrmatchのエクステンションが必要です。PostGISをaddress_standardizer機能付きでビルドした場合は、address_standardizerのテストも行います。

cd extensions/postgis_tiger_geocoder
make install
make installcheck
          

出力は次のようなかんじになります。

============== dropping database "contrib_regression" ==============
DROP DATABASE
============== creating database "contrib_regression" ==============
CREATE DATABASE
ALTER DATABASE
============== installing fuzzystrmatch               ==============
CREATE EXTENSION
============== installing postgis                     ==============
CREATE EXTENSION
============== installing postgis_tiger_geocoder      ==============
CREATE EXTENSION
============== installing address_standardizer        ==============
CREATE EXTENSION
============== running regression test queries        ==============
test test-normalize_address   ... ok
test test-pagc_normalize_address ... ok

=====================
All 2 tests passed.
=====================

2.4.5. インストール

PostGISをインストールするには、次のコマンドを実行します。

make install

これにより、PostGISのインストールファイルが、--prefixパラメータで指定した、適切なサブディレクトリに複写されます。次に特筆すべきサブディレクトリを示します。

  • ローダとダンパのバイナリのインストール先は[prefix]/binです。

  • postgis.sqlなどのSQLファイルのインストール先は[prefix]/share/contribです。

  • PostGISライブラリのインストール先は[prefix]/libです。

先にmake commentsを実行してpostgis_comments.sql, raster_comments.sqlを生成していた場合は、次のコマンドを実行すると、これらのSQLファイルがインストールされます。

make comments-install

[注記]

postgis_comments.sql, raster_comments.sql, topology_comments.sqlは、xsltprocの外部依存ができたので、通常のビルドとインストールから切り離されました。

2.5. エクステンションを使った空間データベースの生成

PostgreSQL 9.1以上を使っていて、extensions/postgisモジュールをコンパイルとインストールを行っている場合は、新しい方法で空間データベースを生成できます。

createdb [データベース名]

PostGISエクステンションの中核によって、ジオメトリ、ジオグラフィ、ラスタ、spatial_ref_sysおよび全ての関数とコメントがインストールされます。次のコマンドを実行するだけです。

CREATE EXTENSION postgis;

psql -d [データベース名] -c "CREATE EXTENSION postgis;"

トポロジは別のエクステンションとして用意されています。次のコマンドでインストールします。

psql -d [データベース名] -c "CREATE EXTENSION postgis_topology;"

以前の版の古いバックアップを新しいデータベースにリストアする予定の場合には、次を実行します。

psql -d [データベース名] -f legacy.sql

リストアとクリーンアップを行った後で非推奨関数を消すためにuninstall_legacy.sqlを実行できます。

2.6. エクステンションを使わずに空間データベースを生成する

[注記]

この情報は、一般的には、PostGISをラスタ対応なしでビルドした場合のみ必要となります。ラスタ関数はPostGISエクステンションの一部であり、ラスタ対応無しでPostGISをビルドする場合には、エクステンション対応が無効になるためです。

PostGISデータベースを作る最初のステップは、単純なPostgreSQLデータベースの作成です。

createdb [データベース名]

多くのPostGIS関数は、PL/pgSQL手続き言語で書かれています。次のステップは、PL/pgSQL言語を新たに作成したデータベースで有効にすることです。次のコマンドを実行します。PostgreSQL 8.4以上では、通常は既にインストールされています。

createlang plpgsql [データベース名]

次に、PostGISオブジェクトと関数定義をデータベースにロードします。定義ファイルpostgis.sql(コンフィギュレーション段階で指定した[prefix]/share/contribにあります)をロードします。

psql -d [データベース名] -f postgis.sql

完全なEPSG座標系定義IDセットについては、spatial_ref_sys.sql定義ファイルをロードしてspatial_ref_sysテーブルを生成して下さい。これによりジオメトリ関数ST_Transform()が実行できるようになります。

psql -d [データベース名] -f spatial_ref_sys.sql

PostGISが持つ関数についての助けとなるコメントを求めるなら、postgis_comments.sqlを、データベースにロードします。コメントは、psqlターミナルウィンドウで単に\dd [function_name]とすれば見ることができます。ロードは次のようにします。

psql -d [データベース名] -f postgis_comments.sql

ラスタ機能をインストールします。

psql -d [データベース名] -f rtpostgis.sql

ラスタ機能のコメントをインストールします。ラスタ関数ごとの簡易説明が提供されます。psqlまたはpgAdmin等の関数コメントを表示できるPostgreSQLツールで使えます。

psql -d [データベース名] -f raster_comments.sql

トポロジ機能をインストールします。

psql -d [データベース名] -f topology/topology.sql

トポロジ機能のコメントをインストールします。トポロジ関数/型ごとの簡易説明が提供されます。psqlまたはpgAdmin等の関数コメントを表示できるPostgreSQLツールで使えます。

psql -d [データベース名] -f topology/topology_comments.sql

以前の版の古いバックアップを新しいデータベースにリストアする予定の場合には、次を実行します。

psql -d [データベース名] -f legacy.sql

[注記]

テーブルを回復し、MapServerやGeoServerのようなアプリケーションで動作させるのに必要な最低限をインストールするにはlegacy_minimal.sqlという選択肢があります。distance/length等のようなものを使うビューがあるなら、完全なlegacy.sqlが必要になります。

リストアとクリーンアップを行った後で非推奨関数を消すためにuninstall_legacy.sqlを実行できます。

2.7. PAGC住所標準化ツールのインストールと使用

address_standardizerエクステンションは、別途ダウンロードする必要がある別パッケージとしていました。PostGIS 2.2からは同梱されています。address_standardizeの追加情報、できること、および、コンフィギュレーション方法については、12章住所標準化をご覧下さい。

標準化エクステンションは、Normalize_Addressの後継で、PostGISに入っているTigerジオコーダエクステンションに使うことができます。この場合の使い方については「TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンションを使用」を参照して下さい。また、ユーザ自身がつくるジオコーダの要素として使用したり、住所の比較を簡単にするために住所を標準化するために使うことができます。

住所標準化エクステンションはPCREに依存しています。PCREは多くのUNIX系システムにインストールされていますが、http://www.pcre.orgから最新版をダウンロードできます。「コンフィギュレーション」の際にPCREを発見すると、住所標準化エクステンションが自動的にビルドされます。使用したいPCREのインストールが独自なものである場合は、configureに--with-pcredir=/path/to/pcreを渡します。/path/to/pcreは、PCREのincludeとlibのあるルートフォルダです。

Windowsでは、PostGIS 2.1以上に住所標準化エクステンションが同梱されているので、コンパイルを行わずに、すぐにCREATE EXTENSIONに行くことができます。

インストールしたら、対象データベースに接続して次のSQLが実行できます。

CREATE EXTENSION address_standardizer;

次のテストでは、rules, gaz, lexテーブルは必要ありません。

SELECT num, street, city, state, zip
 FROM parse_address('1 Devonshire Place, Boston, MA 02109');

出力は次のようになります。

num |         street         |  city  | state |  zip
-----+------------------------+--------+-------+-------
 1   | Devonshire Place PH301 | Boston | MA    | 02109

2.7.1. Regex::Assembleのインストール

PerlのRegex::Assembleは、ソースツリーの一部がこれで作られていますが、住所標準化エクステンションではもはや不要です。ただし、usps-st-city-orig.txtまたはusps-st-city-orig.txt usps-st-city-adds.txを編集する必要がある場合は、parseaddress-stcities.hのリビルドでRegex:Assembleが必要です。

cpan Regexp::Assemble

Ubuntu / Degianの場合には、次のようにしなければならないかも知れません。

sudo perl -MCPAN -e "install Regexp::Assemble"

2.8. Tigerジオコーダのインストールとアップグレードとデータロード

Tigerジオコーダのような追加機能は、PostGISディストリビューションに含まれていないことがありますが、postgis-2.3.0.tar.gzファイルには常に入っています。ここで提供する説明はextras/tiger_geocoder/tiger_2011/READMEにもあります。

Windows上でtarの展開ができない場合は、http://www.7-zip.org/でPostGISのアーカイブファイルを展開できます。

2.8.1. TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンションを使用

PostgreSQL 9.1以上とPostGIS 2.1.0を使用している場合は、Tigerジオコーダのインストールで、新しいエクステンションモデルの利点を得ることができます。次のようにします。

  1. まず、通常の方法で、PostGIS 2.1.0のバイナリを取得するか、コンパイルしてインストールします。これにより重要なエクステンションファイルとTigerジオコーダのファイルがインストールされます。

  2. psql、pgAdminまたは他のツールでデータベースに接続して、次のSQLコマンドを実行します。既にPostGISを持っているデータベースにインストールする場合は、一つ目の手順は不要です。fuzzystrmatchエクステンションが既にインストールされている場合は、二つ目の手順は不要です。

    CREATE EXTENSION postgis;
    CREATE EXTENSION fuzzystrmatch;
    -- 規則を基にした住所標準化 (pagc_normalize_address)を使いたい場合の任意実行
    CREATE EXTENSION address_standardizer;
    CREATE EXTENSION postgis_tiger_geocoder;

    既にpostgis_tiger_geocoderエクステンションをインストールしていて、最新版に更新するだけの場合には、次を実行します。

    ALTER EXTENSION postgis UPDATE;
    ALTER EXTENSION postgis_tiger_geocoder UPDATE;

    独自のエントリを生成した場合や、tiger.loader_platformtiger.loader_variablesに変更を加えた場合には、これらをアップデートしなければならないことがあります。

  3. 正しくインストールされたかを確認するために、インストール対象データベース内で次のSQLを実行します。

    SELECT na.address, na.streetname,na.streettypeabbrev, na.zip
            FROM normalize_address('1 Devonshire Place, Boston, MA 02109') AS na;

    出力は次のようになります。

    address | streetname | streettypeabbrev |  zip
    ---------+------------+------------------+-------
               1 | Devonshire | Pl               | 02109
  4. tiger.loader_platformテーブルの、実行ファイルやサーバのパスを持つ新しいレコードを生成します。

    shコンベンションのあとにdebbieというプロファイルを生成する例として、次のコマンドを実行します。

    INSERT INTO tiger.loader_platform(os, declare_sect, pgbin, wget, unzip_command, psql, path_sep,
                       loader, environ_set_command, county_process_command)
    SELECT 'debbie', declare_sect, pgbin, wget, unzip_command, psql, path_sep,
               loader, environ_set_command, county_process_command
      FROM tiger.loader_platform
      WHERE os = 'sh';

    それから、declare_sectカラム内のパスを編集して、Debbieのpg, unzip, shp2pgsql, psql他のパス位置に適応するようにします。

    loader_platformテーブルを編集しない場合は、一般的なアイテムの位置を持っているので、スクリプトが生成された後で、スクリプトを編集しなければなりません。

  5. サーバまたはローカル (サーバへのネットワーク接続が早い場合)のルートにgisdataというフォルダを作成します。このフォルダはTigerファイルがダウンロードされ、処理される場所です。サーバのルートにフォルダを作ると不幸になる場合や、単に他のフォルダに移したい場合には、tiger.loader_variablesテーブルのstaging_foldフィールドを編集します。

  6. gisdataフォルダ内にtempというフォルダを作成します。もしくは、staging_foldで示されたフォルダを作成します。ローダがダウンロードしたTigerデータを展開する場所です。

  7. そして、SQL関数Loader_Generate_Nation_ScriptLoader_Generate_Scriptを実行して、独自のプロファイルの名前を使うことを確認し、.shまたは.batファイルにスクリプトを複写します。たとえば、新しいプロファイルで国のロードと一つの州のロードとについては、それぞれ次のようにします。

    psql -c "SELECT Loader_Generate_Nation_Script('debbie')" -d geocoder -tA 
    > /gisdata/nation_script_load.sh
    psql -c "SELECT Loader_Generate_Script(ARRAY['MA'], 'debbie')" -d geocoder -tA 
    > /gisdata/ma_load.sh
  8. 生成されたコマンドラインスクリプトを実行します。

    cd /gisdata
    sh nation_script_load.sh
    sh ma_load.sh
  9. 全てのデータのロードが完了するか中断ポイントに達した後に、全てのtigerテーブルに対してanalyzeを実行して、(継承されたものも含めて)状態を更新するのは良いことです。

    SELECT install_missing_indexes();
    vacuum analyze verbose tiger.addr;
    vacuum analyze verbose tiger.edges;
    vacuum analyze verbose tiger.faces;
    vacuum analyze verbose tiger.featnames;
    vacuum analyze verbose tiger.place;
    vacuum analyze verbose tiger.cousub;
    vacuum analyze verbose tiger.county;
    vacuum analyze verbose tiger.state;
    vacuum analyze verbose tiger.zip_lookup_base;
    vacuum analyze verbose tiger.zip_state;
    vacuum analyze verbose tiger.zip_state_loc;

2.8.1.1. Tigerジオコーダ通常インストールのエクステンションモデルへの変換

エクステンションモデルを使わずにTigerジオコーダをインストールしている場合に、次のようにして、エクステンションモデルに変換できます。

  1. 「Tigerジオコーダのアップグレード」の指示に従って非エクステンションモデルのアップグレードを行います。

  2. psqlまたはpgAdminでデータベースに接続して、次のコマンドを実行します。

    CREATE EXTENSION postgis_tiger_geocoder FROM unpackaged;

2.8.2. TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンション不使用

まず、上述の手順でPostGISをインストールします。

extrasフォルダが無い場合、http://download.osgeo.org/postgis/source/postgis-2.3.0.tar.gzをダウンロードします。

tar xvfz postgis-2.3.0.tar.gz

cd postgis-2.3.0/extras/tiger_geocoder

tiger_loader_2015.sql (違う年のものをロードしたくないならば最新のローダファイル)をあなたの実行サーバ等のパスに編集します。もしくはloader_platformがインストールされた後に一度これを更新します。このファイルもloader_platformも編集しない場合には、一般的なアイテムの位置を持っているだけなので、Loader_Generate_Nation_ScriptLoader_Generate_Scriptを実行した後に、生成されたスクリプトを編集しなければなりません。

初めてTigerジオコーダをインストールする場合は、Windowsではcreate_geocode.batを、またLinux/Unix/Mac OSXではcreate_geocode.shを、使用するPostgreSQLにとって独自の設定に変更したうえで、コマンドラインから対応するスクリプトを実行します。

データベースにtigerスキーマがあることを確認します。もし無い場合は、次の行を参考に、コマンドを実行します。

ALTER DATABASE geocoder SET search_path=public, tiger;

住所正規化機能は、トリッキーな住所を除いて、大体データなしで動作します。テストを実行して次のように見えることを確認して下さい。

SELECT pprint_addy(normalize_address('202 East Fremont Street, Las Vegas, Nevada 89101')) As pretty_address;
pretty_address
---------------------------------------
202 E Fremont St, Las Vegas, NV 89101
                        

2.8.3. TigerジオコーダをPostGISデータベースで有効にする: エクステンションを使用

皆さんが問題と思われるの多くのことのひとつに、ジオコーディング前の準備に住所を正規化する関数Normalize_Addressがあります。住所正規化は万全と言うにはほど遠く、パッチをあてようとすると膨大な資源を費やします。よって、より良い住所標準化エンジンを持つ他のプロジェクトに統合しました。この新しい住所標準化を使うには、「PAGC住所標準化ツールのインストールと使用」で記述するようにエクステンションをコンパイルし、使用するデータベースにインストールします。

このエクステンションをpostgis_tiger_geocoderをインストールしているデータベースにインストールすると、Pagc_Normalize_Address文字列のストリート住所を与えると、道路後置辞、前置辞、標準タイプ、番地、ストリート名等を複数フィールドに分解して持つnorm_addy複合型を返します。この関数は、tiger_geocoder同梱のルックアップテーブルだけを使います (Tigerデータは不要です)。住所標準化エクステンションが必要です。を、Normalize_Addressの代わりに使うことができます。このエクステンションはTigerジオコーダからは見えないので、国際的な住所といった他のデータソースでも使えます。Tigerジオコーダエクステンションは、その版の規則テーブル (tiger.pagc_rules), gaz table (tiger.pagc_gaz), lexテーブル (tiger.pagc_lex)を同梱しています。これらは、必要に応じて標準化の改善のために追加や更新ができます。

2.8.4. Tigerデータのロード

データロードの説明の詳細はextras/tiger_geocoder/tiger_2011/READMEにあります。これは一般的な手順を示しています。

ロードプロセスによって、米センサスウェブサイトから個々の国ファイル、リクエストされた州のデータをダウンロードし、ファイルを展開し、個別の州をそれぞれの州テーブルの集合にロードします。各州のテーブルは、tigerスキーマで定義されたテーブルを継承しているので、これらのテーブルに対して全てのデータにアクセスするためのクエリを出すことができますし、州の再読み込みが必要となったり、州が必要ない場合には、Drop_State_Tables_Generate_Scriptで、いつでも州テーブルの集合を削除するクエリを出すことができます。

データのロードを可能にするためには次のツールが必要です。

  • センサスウェブサイトから取得するZIPファイルを展開するツール。

    Unix系システムでは、unzip実行ファイルです。通常は、ほとんどのUnix系プラットフォームで既にインストールされています。

    Windowsでは7-zipです。http://www.7-zip.org/からダウンロードできる無償の圧縮解答ツールです。

  • shp2pgsqlコマンド。PostGISインストール時にデフォルトでインストールされます。

  • wgetコマンド。通常はほとんどのUnix/Linuxシステムにインストールされている、ウェブ取得ツールです。

    Windows用については、コンパイル済みのバイナリをhttp://gnuwin32.sourceforge.net/packages/wget.htmから取得できます。

tiger_2010からアップグレードする場合には、最初にDrop_Nation_Tables_Generate_Scriptを生成、実行する必要があります。州データをロードする前に、Loader_Generate_Nation_Scriptで国データをロードする必要があります。これによって、環境に合ったローダスクリプトが生成されます。Loader_Generate_Nation_Scriptは、一度の操作で、(2010からの)アップグレードと、新しいインストールが行われます。

州データをロードするには、Loader_Generate_Scriptを参照して、手持ちのプラットフォームで動作する、求める州データをロードするデータロードスクリプトを生成します。州データはひとつずつダウンロードできることに注意して下さい。一度に必要な州の全てについてデータをロードする必要はありません。必要なだけダウンロードできます。

求める州データをロードした後は、Install_Missing_Indexesに示すように、

SELECT install_missing_indexes();

を実行するようにして下さい。

行うべきことができたかをテストするために、Geocodeを使用する州の中の住所についてジオコーダを実行してみます。

2.8.5. Tigerジオコーダのアップグレード

2.0以上に含まれるTigerジオコーダがインストールされている場合には、どうしても必要な訂正があるときは、いつでも臨時のアーカイブファイルからでも機能のアップグレードができます。 これは、エクステンションでインストールされていないTigerジオコーダで動作します。

extrasフォルダが無い場合、http://download.osgeo.org/postgis/source/postgis-2.3.0.tar.gzをダウンロードします。

tar xvfz postgis-2.3.0.tar.gz

cd postgis-2.3.0/extras/tiger_geocoder/tiger_2011

Windowsの場合はupgrade_geocoder.batスクリプト、Linux/Unix/MacOS Xの場合はupgrade_geocoder.shスクリプトの位置を特定します。 PostGISデータベースの資格情報を持つように編集します。

2010または2011からアップグレードする場合には、確実にローダスクリプトのコメントアウトを消すと、2012データのロードのための最新のスクリプトを得ます。

対応するスクリプトをコマンドラインから実行します。

次に、全ての国テーブルを削除し、新しい国テーブルをロードします。Drop_Nation_Tables_Generate_Scriptに詳細がある通り、このSQLステートメントを使った削除スクリプトを生成します。

SELECT drop_nation_tables_generate_script();

生成した削除SQLステートメントを実行します。

Loader_Generate_Nation_Scriptに詳細がある通り、このSELECTステートメントを使った削除スクリプトを生成します。

Windows向け

SELECT loader_generate_nation_script('windows'); 

Unix/Linux向け

SELECT loader_generate_nation_script('sh');

生成したスクリプトの実行方法に関する説明は、「Tigerデータのロード」を参照して下さい。これは一度だけ実行する必要があります。

[注記]

2010/2011州テーブルを混在させることができ、それぞれの州について個別にアップグレードできます。2011にアップグレードする前に、まず、Drop_State_Tables_Generate_Scriptを使って、2010州テーブルを削除します。

2.9. 空間データベースをテンプレートから生成する

PostGISのディストリビューション (特にPostGIS >= 1.1.5のWin32インストーラ)の中には、template_postgisというテンプレートにPostGIS関数をロードしていることがあります。PostgreSQLにtemplate_postgisデータベースが存在するなら、ユーザやアプリケーションは、空間データベースの生成をコマンドひとつで済ませられます。この2種類のやり方のどちらを使うににしても、データベースユーザは、新しいデータベースを作成する権限を与えられている必要があります。

シェルからの実行は次の通りです。

# createdb -T template_postgis my_spatial_db

SQLからの実行は次の通りです。

postgres=# CREATE DATABASE my_spatial_db TEMPLATE=template_postgis

2.10. アップグレード

既存の空間データベースのアップグレードは、新しいPostGISオブジェクト定義の置き換えや導入を必要とするとき、慎重を要することがあります。

不幸なことに、定義の全てが実行中のデータベース内で簡単には置き換えられるわけではないので、ダンプ/リロードが最善策となることがあります。

PostGISには、マイナーバージョンアップやバグフィクスリリースの場合に使うソフトアップグレードと、メジャーアップグレードで使うハードアップグレードが用意されています。

PostGISをアップグレードしようとする前にデータのバックアップを取ることは、常に価値のあるものです。pg_dumpで -Fc フラグを使うと、ハードアップグレードによってダンプを常にリストアすることができます。

2.10.1. ソフトアップグレード

エクステンションを使ってインストールした場合は、エクステンションモデルでアップグレードしなければなりません。 古いSQLスクリプトを使ってインストールした場合は、SQLスクリプトでアップグレードすべきです。適切な方を参照して下さい。

2.10.1.1. 9.1より前またはエクステンションを使わないソフトアップグレード

PostGISをエクステンションを使わずにインストールした人向けです。エクステンションを使っていてこの方法を使うと、次のようなメッセージが現れます。

can't drop ... because postgis extension depends on it

コンパイルとインストールの後にpostgis_upgrade.sqlrtpostgis_upgrade.sqlを探して下さい。たとえば/usr/share/postgresql/9.3/contrib/postgis_upgrade.sqlです。postgis_upgrade.sqlをインストールして下さい。ラスタ機能をインストールしている場合には、/usr/share/postgresql/9.3/contrib/rtpostgis_upgrade.sqlもインストールします。PostGIS 1.*から2.*に移動したり、2.*からr7409以前に落とす場合は、ハードアップグレードして下さい。

psql -f postgis_upgrade.sql -d [データベース名]

ラスタ機能とトポロジ機能についても同じ手続きです。それぞれrtpostgis_upgrade*.sqltopology_upgrade*.sqlとになります。次のようにします。

psql -f rtpostgis_upgrade.sql -d [データベース名]
psql -f topology_upgrade.sql -d [データベース名]
[注記]

アップグレードのための特定の版のpostgis_upgrade*.sqlが見つからない場合は、非常に古い版を使っています。ハードアップグレードが必要です。

PostGIS_Full_Version関数の"procs need upgrade"というメッセージで、この種のアップグレードを実行する必要性についての情報が得られます。

2.10.1.2. 9.1以上でエクステンションを使ったソフトアップグレード

エクステンションを使ってPostGISをインストールした場合には、エクステンションを使ってアップグレードする必要があります。エクステンションを使ったマイナーアップグレードはかなり楽です。

ALTER EXTENSION postgis UPDATE TO "2.3.0";
ALTER EXTENSION postgis_topology UPDATE TO "2.3.0";

次のようなエラー通知が表示されることがあります。

No migration path defined for ... to 2.3.0

この場合は、データベースをバックアップして、「エクステンションを使った空間データベースの生成」に記述されているように新しいデータベースを生成し、バックアップを新しいデータベースにリストアしなければなりません。

次のようなメッセージを得ることがあります。

Version "2.3.0" of extension "postgis" is already installed

この場合は、全てアップデートされていて、安全に無視できます。SVN版から次版(新しい版番号を得ていないもの)にアップグレードしようとしない限り、"next"を版文字列に追加できます。ただし、次回に"next"を削除する必要があります。

ALTER EXTENSION postgis UPDATE TO "2.3.0next";
ALTER EXTENSION postgis_topology UPDATE TO "2.3.0next";
[注記]

PostGISをバージョン指定なしにインストールした場合には、 しばしばリストアの前のPostGIS EXTENSIONの再インストールをとばすことができます。 バックアップはCREATE EXTENSION postgisだけで、リストアの間に最新版になります。

2.10.2. ハードアップグレード

ハードアップグレードとは、PostGISで利用可能なデータの完全なダンプ/リロードを意味します。PostGISオブジェクトの内部格納状態が変更される場合や、ソフトアップグレードができない場合に、ハードアップグレードが必要です。付録のリリースノートに、版ごとについて、ダンプ/リロード (ハードアップグレード)の要否を記載しています。

ダンプ/リロード作業はpostgis_restore.plスクリプトが補助します。このスクリプトは、PostGIS (古いものを含む)に属する定義を全て飛ばすように注意します。また、重複シンボルエラーや非推奨オブジェクトを持越すことなく、スキーマとデータをPostGISをインストールしたデータベースにリストアできます 。

Windows用に関する追加情報はWindows Hard upgradeにあります。

手続きは次の通りです。

  1. アップグレードしたデータベース (olddbと呼ぶことにしましょう)の「カスタム書式」のダンプを、バイナリBLOBデータを含めたダンプを指定して (-b)、verboseモード (-v)で生成します。ユーザはデータベースのオーナーになることができ、PostgreSQLのスーパーユーザである必要はありません。

    pg_dump -h localhost -p 5432 -U postgres -Fc -b -v -f "/somepath/olddb.backup" olddb
  2. 新しいデータベースにPostGISを、PostGISが無い状態からインストールします。このデータベースをnewdbと呼ぶことにします。この作業に関する説明については「エクステンションを使わずに空間データベースを生成する」「エクステンションを使った空間データベースの生成」とを参照して下さい。

    ダンプにあるspatial_ref_sysは、リストアされますが、既にあるspatial_ref_sysを上書きしません。リストア対象のデータベースに公式データセットの訂正が確実に伝わるようにするためです。標準のエントリを上書きしたい場合は、newdbを生成する際にspaltial_ref_sys.sqlファイルをロードしないだけです。

    データベースが本当に古く、ビューや関数に、長く非推奨になっている関数があるような場合には、関数やビューを使えるようにするlegacy.sqlをロードする必要があるでしょう。ただし、本当に必要な場合に限ります。可能なら、ビューや関数をダンプせずにアップグレードすることを検討して下さい。非推奨関数は、uninstall_legacy.sqlで後から削除することができます。

  3. バックアップを新しいnewdbデータベースにリストアするには、postgis_restore.plを使います。psqlが予期せぬエラーを標準エラー出力に出すことがあります。これらのログを保存しておいて下さい。

    perl utils/postgis_restore.pl "/somepath/olddb.backup" | psql -h localhost -p 5432 -U postgres newdb 2
    > errors.txt

エラーは次の場合に起こりえます。

  1. ビューまたは関数の中に非推奨のPostGISオブジェクトを使っているものがある場合。これの訂正には、リストア前にlegacy.sqlスクリプトのロードを試してみることができます。非推奨オブジェクトをまだ持っている版のPostGISにリストアして、コードを作り替えた後に再び移動させることもできます。 legacy.sqlを利用する場合は、非推奨関数を使うのをやめたコードに訂正して、uninstall_legacy.sqlをロードするのを忘れないでください。

  2. ダンプファイル内のspatial_ref_sysにあるカスタムレコードが不正なSRIDになっていることがあります。妥当なSRID値は0より大きく999000より小さくなります。999000から999999の間は内部利用のための予約領域ですが、999999より大きい値は一切使用できません。全ての不正なSRIDを持つ独自レコードは、予約領域に移動しても保持されます。しかし、spatial_ref_sysテーブルから、値が保持されるように設定されているチェック制約が外れます。場合によっては (複数の不正なSRIDが同じ予約領域のSRID値に変換されるとき)、主キーも外れます。

    これの訂正には、カスタムSRSを妥当値 (多分91000から910999の間になります)に複写して、全てのテーブルを新しいSRIDに変換して(UpdateGeometrySRIDを参照して下さい)、不正なエントリをspatial_ref_sysから削除して、次を実行してチェック制約を再構築します。

    ALTER TABLE spatial_ref_sys ADD CONSTRAINT spatial_ref_sys_srid_check check (srid > 0 AND srid < 999000 );

    ALTER TABLE spatial_ref_sys ADD PRIMARY KEY(srid));

2.11. 共通の問題

インストールやアップグレードが思うようにいかない時にチェックすることがいくつかあります。

  1. PostgreSQL 9.2以上をインストールしているか、実行中のPostgreSQLと同じ版のソースでコンパイルしているか、をチェックします。(Linuxの)ディストリビューションによって既にPostgreSQLがインストールされている時や、 PostgreSQLを以前にインストールして忘れた場合に、 混乱が発生することがあります。PostGISはPostgreSQL 9.2以上で動作します。古い版のものを使った場合には、おかしな予想外のエラーメッセージが表示されます。実行中のPostgreSQLの版をチェックするには、psqlを使ってデータベースを接続して、次のクエリを実行して下さい。

    SELECT version();

    RPMベースのディストリビューションを実行している場合、 プリインストールされたパッケージが存在するかのチェックは、rpm コマンドを使ってrpm -qa | grep postgresqlでチェックできます。

  2. アップグレードに失敗する場合、既にPostGISがインストールされているデータベースにリストアしているか確認して下さい。

    SELECT postgis_full_version();

また、コンフィギュアが正しくPostgreSQL、Proj4ライブラリ、GEOSライブラリのインストール先を検出したかチェックして下さい。

  1. コンフィギュアからの出力でpostgis_config.hファイルが作られます。POSTGIS_PGSQL_VERSIONPOSTGIS_PROJ_VERSIONおよびPOSTGIS_GEOS_VERSION変数が正しくセットされたかをチェックして下さい。

2.12. ローダ/ダンパ

データのローダとダンパは、PostGISのビルドの一部として、自動的にビルド、インストールされます。手動でビルド、インストールするには、次を実行します。

# cd postgis-2.3.0/loader
# make
# make install

ローダはshp2pgsqlと呼ばれ、ESRIシェープファイルをPostGIS/PostgreSQLにロードするのに適したSQLに変換します。ダンパはpgsql2shpと呼ばれ、PostGISのテーブル(またはクエリ)からESRIシェープファイルに変換します。より詳しいドキュメントをご覧になるには、オンラインヘルプとマニュアルページをご覧ください。