多くの自治体で中山間地域等直接支払制度への対応のため、中山間GISが導入され、対象地域の詳細なデジタルオルソ画像や標高データが整備された。しかし、各府県で異なる中山間GISが導入されたことから、汎用GIS(一般向け市販GISソフト)や独自のプログラムでは、データの利活用が困難な場合がある。そこで、近畿中国四国地域で整備された中山間GISデータを汎用利用できるようにするための支援ツールを開発した。
中山間地域等直接支払制度への対応のために府県で整備された中山間GISデータに対し、デジタルオルソ画像に対応した統一的な座標ファイル(Esri社 ArcGISのワールドファイル形式)の作成や標高データの利用を容易にするテキスト形式データ(メッシュ型またはポイント型)への変換処理を行うツール群を作成した。これらのツールでデータ形式を変換することで、中山間GISデータを汎用的に利活用できる。

図1 中山間GISデータの整備状況(近畿中国四国地域の確認できた12府県のみ)

図2 オルソ画像の座標ファイルの作成

図3 標高データ(テキスト形式)ファイルの作成
・中山間GISデータ汎用利用のためのデータ変換支援ツール
平成14年度研究成果情報
・中山間GISデータ汎用利用のためのデータ変換法(2003)
高橋英博, 大黒正道, 寺元郁博
近畿中国四国地域における新技術,2,109-111.
・地理座標情報作成支援プログラム
職務作成プログラム,機構-M07,2007年3月29日