ST_Clip — 入力ジオメトリで切り取ったラスタを返します。バンドが指定されていない場合には、全てのバンドが返されます。crop
が指定されていない場合はTRUEと仮定され、出力ラスタをクロップします。
raster ST_Clip(
raster rast, geometry geom, double precision[] nodataval=NULL, boolean crop=true)
;
raster ST_Clip(
raster rast, geometry geom, boolean crop)
;
raster ST_Clip(
raster rast, integer band, geometry geom, boolean crop)
;
入力ジオメトリgeom
で切り取ったラスタを返します。バンドが指定されていない場合には、全てのバンドが返されます。
ST_Clipが返すラスタは、バンド毎に1つずつ必ず切り取った領域に適用するNODATA値を持ちます。NODATA値が渡されず、入力ラスタがNODATA値を持たない場合には、結果ラスタのNODATA値はST_MinPossibleValue(ST_BandPixelType(rast, band))に設定されます。配列におけるNODATA値の要素数がバンド数より小さい場いいには、配列の最後の要素が残りのバンドに適用されます。NODATA値の要素数がバンド数より多い場合には、超過分は無視されます。全てのNODATA値配列を受け付ける形式では、バンド毎に適用される単一値も受け付けます
crop
が指定されていない場合はTRUEと仮定され、出力ラスタを
geom
範囲ととrast
範囲とのインタセクトした範囲にクロップします。crop
がFALSEに設定されている場合には、新しいラスタはrast
と同じ範囲になります。
初出: 2.0.0
MssGISサイトMassGIS Aerial Orthosにあるマサチューセッツ空中写真データを使った例です。座標はメートル単位のマサチューセッツ州平面です。
-- 空中写真タイルの1番バンドを -- 中心から20メートルのバッファで切り取ります SELECT ST_Clip(rast, 1, ST_Buffer(ST_Centroid(ST_Envelope(rast)),20) ) from aerials.boston WHERE rid = 4;
--ラスタの最終的なピクセル範囲についての -- クロップの効果のデモンストレーション -- crop = trueの場合に、どのように最終的な範囲がジオメトリに切り取られるか -- をみます SELECT ST_XMax(ST_Envelope(ST_Clip(rast, 1, clipper, true))) As xmax_w_trim, ST_XMax(clipper) As xmax_clipper, ST_XMax(ST_Envelope(ST_Clip(rast, 1, clipper, false))) As xmax_wo_trim, ST_XMax(ST_Envelope(rast)) As xmax_rast_orig FROM (SELECT rast, ST_Buffer(ST_Centroid(ST_Envelope(rast)),6) As clipper FROM aerials.boston WHERE rid = 6) As foo; xmax_w_trim | xmax_clipper | xmax_wo_trim | xmax_rast_orig ------------------+------------------+------------------+------------------ 230657.436173996 | 230657.436173996 | 230666.436173996 | 230666.436173996
-- 前の例と同じですが、 -- ST_AddBandは全てのバンドが同じピクセル範囲を持っている必要があるので -- ST_AddBandを使えるようにするためcropをFALSEに設定しなければなりません SELECT ST_AddBand(ST_Clip(rast, 1, ST_Buffer(ST_Centroid(ST_Envelope(rast)),20),false ), ARRAY[ST_Band(rast,2),ST_Band(rast,3)] ) from aerials.boston WHERE rid = 6;